2014年7月12日土曜日

ファンド オブ ファンズ 野村さんのマイストーリー

今回は野村証券さんのマイストーリーを紹介します。

1.マイストーリー分配型型(年6回)Bコース

マイストーリー分配型(年6回)Bコース(以下 マイストーリー)

なるべく、冷静に書くつもりですけど不適切と思われるところは、私個人の嗜好と考えて下さい。
まず、マイストーリーのページを開きます。

  当ファンドの特色(交付目論見書)を開いて下さい。
2枚目のページ1

「ファンドの特色」の「主要投資対象」に
世界の債券を実質的な投資対象とする投資信託証券
国内の株式を実質的な投資対象とする投資信託証券
世界の株式を実質的な投資対象とする投資信託証券
を主要投資対象とします。
債券には日本の国債は含まれていないようですが、リスクの低いものから高いものまで含まれているようです。

とあります。
少し、言い回しがくどいと思いませんか?

と言うものです。 

 例えば株式型の投資信託と債券型の投資信託に投資し、その時々の状況で利益が上がるように、或いは損をしないように比率を調整します。


<メリット>
・購入者は複数の投資信託の選択を行う手間が省ける
・運用のプロによって、ファンド選択が行われる
分散投資効果が高く、リスクを低減できる
・既に実績のあるファンドの付加価値を統合できる
・資産配分方針により、自動的にリバランスが行われる
・運用する会社や人を分散できる
・リサーチや運用を効率化できる
<デメリット>
運用報酬が二重にかかるなどコストが高くなる
・運用状況が通常のファンドに比べてわかりずらい
・運用会社の運用方針やリバンランスなどに大きく依存する

メリットは実績のあるファンドに分散投資しますから、リスクに強くなるってことです。
景気のいい時は、株式のファンドに重点を移し、悪いと債券のファンドに重点を移すことができたり
沢山の国の株式や債券を扱う投資信託に投資するのでカントリーリスクなども低減できるようです。

デメリットは信託報酬を目当にされ、運用は投資先の投資信託に丸投げされてもわかりません。
マイストーリーへの信託報酬(運用報酬)Aの他に、マイストーリーが買った投資信託に払う信託報酬Bがあります。あなたはAとは別にBも払うことになり、Bは見えないのです。
しかし、これと同じことをするとなると、投資信託の売買でコストが発生しますし、手間を考えるとしかたないと思います。

 長期投資では為替リスクで値下がりした債券型の投資信託は売る理由が無いことが分かりました。
 マイストーリーはどうでしょうか?
 
2.バランス型の投資信託を選ぶ
バランス型には、債券や株式ごとにアナリストを雇っているところもあるようですが、ファンド・オブ・ファンズであることが多いようです。
ここではバランス型はファンド・オブ・ファンドとします。
次の画面は「モーニングスター マイストーリー」で検索して見つけました。


 モーニングスターさんベッタリで選ぶのは良くはないですが、私はモーニングスターさんをたよりにするしかありません。
 私はデータをほとんど理解できませんがモーニングスターさんは星5つを付けてリスクメジャー2(やや低い)としています。

 細かいことはよくわかりませんが、5年のリターンは似たようなファンドの中では良いみたいです。

 ちなみに、ピムコハイインカムのリスクメジャーは3(平均的)でした。

マイストーリーの歴史は8年ほどあるようです。リーマンショックを経験しています。
すくなくとも、リーマンショックを経験したものから選び検討しましょう。
中身が分かりにくいのですから・・

3.まずは結果から
 マイストリーは外国株式、日本株式、外国債券型の投資信託に投資をしているファンド・オブ・ファンズです。
 アメリカ人から見ると、世界株式(日本の比率が高い)と世界債権(日本を除く)の投資信託に投資するファンド・オブ・ファンズです。
 このアメリカ人、軍人で基地の外で日本のパートナーと暮らしているとしましょう。
 パートナーと一緒にマイストーリーを持っていたら、このアメリカ人にはどのようにみえるでしょうか?
 2人は2007年5月に折半して1万円、翌年から毎年1月に1万円買いました。
 パートナーは毎回5000円の投資ですがアメリカ人は4060ドルの投資になります。
 アメリカ人にマイストーリーは次のように見えます。



 NISA1ドルは2007年に投資した1万円です。NISA2ドルは2008年に投資した1万円、以下同様です。

 リーマンショック時に20〜30%落ち込み落ち込みましたが、底値から1年足らず回復し3年目から投資は極めて順調に資産が増加しています。
アメリカ人は底値で3年目の投資に嫌気がさすかもしれませんが、底値はチャンスと思うかもしれません。
その後、投資を渋る理由はないように思えます。
多分、モーニングスターさんにもこのように見えているのだと思います。

一方、パートナーの方は

3年目の投資はじめ上手くいきましたが、後は減りも増えもしません。
ハッキリ言って、嬉しくない時間がかなり長く続きました。
為替が円高是正に向かうと資産は急速に回復しました。
ピムコと同じような変化でしたが利益は幅は小さく、回復もやや遅い感じがします。
パートナーさんは5つ星を今付ける気はしないと思います。

しかし、これから景気が回復すれば、マイストーリーの配当はおそらく年利換算で10%でピムコは5%位に落ち着くかもしれません。うまくいけばの話ですけれども・・ドル資産で見ればうまくいきそうな気もします。

ところで、毎年1万円で計5万の投資をしました。
一番悪い時に5万投資したら、10%の利益ですが、一番良い時に投資したら80%の利益になります。
いつ投資するかによって結果が変わってきます。
こうしたリスクを避けて、時期をずらせて1万円を5回投資すれば平均的な結果が期待できます。
大儲けはできませんが、致命的な損をすることも少なくなります。
資産を作る観点からはとても良い方法だと思います。

 麻生さんが、20万円/×12ヶ月=240万円でニーサは240万円枠にしようみたいなことを言っていました。
 毎月同じ投資信託を同じ額買えば、結果的に平均的・適切な価格で買えると考えられます。
 
 こうした買い方をドルコスト方と言うみたいです。 
 毎月株を毎月20万円買う人は少ないと思いますので、

 麻生さんは「毎月ドルコストで投資信託を買ったらどうですか?

と勧めているのだと思います。たぶん・・

.マイストーリーの歴史
順序は逆になりましたが基準価格などの推移を見ます。
データはマイストーリーのページから得ました。
データは分配金のあった日を対象にしました。

基準価格と分配金
基準価格

リーマンブラザースが破たんしたのは2008915日です。
一方、マイストーリーの基準価格が1万円を割り込んだのは2007920日です。
リーマンショックの一年以上前からリーマンショックまで3000円落ち込んでいます。
価格の変動は、株価、為替、債券、分配落ちなどが考えられます。
とにかく、基準価格10000万円以上で買ったマイストリーはリーマンショックをはさみ2年足らずで6000円を割り込みました。
40%以上の暴落です。ちょっと耐えられないと思います。
7000円に戻った時、損を覚悟で売ってしまうことは十分考えられます。
分配金がありますから30%弱の損です。

分配金

 分配落ちに係わりそうなのは2007720日の608円がありますがとても4000円落ち込みは説明できません。
 基準価格がどうして、こんなに暴落したのか考えたいのですがその前に少し寄り道をします。
 マイストリーの分配金の出し方です。
 
 マイストリーは半年毎に500円とか600円の分配金を出していました。
 株式からの配当だと想像します。その他の月は債権による配当に思えます。
 最近分配を抑えていますが、基準価格が上がっていますので、基準価格を戻すような操作をしているのかもしれません。先進国の政策金利の低迷なんかも影響しているかもしれませんが・・
 どっちだろう?両方か?

 基準価格が戻ったら、昔のように500円とか600円の配当を出すかもしれません?アメリカの景気次第でしょうけど・・


 上のグラフは分配を年利換算してみました。
 景気の良い時は年利10%を目指していたようです。

 ここではこれを好景気配当と言いましょう。

 10%を超えたところは為替により予想外に基準価格が落ちてしまったためでしょう。
 分配を抑えて、基準価格の下落を弱める判断があってもよかったかもしれません。
 やっぱり、人のやることですから、このようにチャチャチャを入れたくなるような所があってほしい。
 
 景気が悪いと57%位の年利ですか?基準価格も下がっていますから実際の年利はほぼ0%でした。
 為替の影響なんかパラメータにいれたら設計なんかできないのでしょう。

 ここでは、年利5〜7%を目指す配当を債権配当と呼びましょう。
 
 好景気配当から、債権配当に切り替えたのはリーマンショックがきっかけのようです。
 正直いうと少し遅いかなって気がします。
 すぐに見ますが、リーマンショックの前に為替が20%も円高になってしまいました。
 世界の経済が低迷すると円高になるって変なセオリーがこの時あったのかはわかりませんが、今ならリーマンショック前の債権配当に切り替えるのではないかと思います。
 結果論ですけど。

 マイストーリーの設計は基準価格が安定していれば、好景気配当は年利10%債権配当は年利6〜7%というのは言いすぎかな?
 これは言い過ぎかもしれませんが、世の中の異常な変化に設計が追いつかなかったということだと思います。
 債権型の年利は、景気の悪い時は年利10%程度良いのですが、景気が良いと年利5%くらいでした。
 中身が分かれば外国債券型の投資信託と一緒に持ちたいと言うか、個人的には好景気配当はもう少し抑えて、債券配当を充実してほしいってところでしょうか。

為替


リーマンショック前の基準価格の主な下落は為替の影響のようですね。
しかし、下落幅は分配落ちを考えても、まだ少し足りない気がします。
あとは、株式の落ち込みがあったでしょうけど・・この先なにかで確かめることになるかもしれません。

5.実際にニーサで運用?
先に結論を挿入してしまいましたので、繰り返しになります。
マイストーリーは2005年7月21日にマイストリーを1万円買ってNISAで運用したとします。基準価格は110929円でした。


 2005年7月に1万円マイストリーを買ってNISAで運用したととします。
 5年間は新しいニーサで対応できますから完全に複利計算でよいのですが、6年目から新しいニーサ枠の計画は今の所ありませんから完全な複利ではなくなってしまいます。
 しかし、誤差は小さいとして複利計算しました。
 リーマンショック前、為替で20%の下落、さらにリーマンショックで20%計40%落ち込みました。
 その後70008000円(もとの資産の70〜80%)で推移し、円高がやや是正されると資産は回復しました。
 結果論ですけど、7年で10%の利益でした。

 マイストリーが最近、好景気配当をだしていないのが気になります。
 設計どおりの運用をしていないのなら間違えでしょう。
 配当を現金で受け取る老後、債権型は好景気の時、配当が落ち込むのが悩みです。
 景気が回復しても好景気配当が出ないなら、マイストーリーを選択する意味がないからです。
 でも、景気の回復がこれからなら、マイストーリーを評価するのははやすぎるのだと思います。
 


投資は自己責任です。

私は経済学の講義など受けた経験はありません。受けていたら経済は大嫌いになっていたと思います。
このブログで気になるところがあったら、必ず経済に詳しい方に確認してください。

***

 逆説的ですが、為替リスクを低減させるために、為替リスクのある外国債券型の投資信託を持つのをおすすめします。
 外国株式や債券が組み込まれていたら、難しいですがそれはドル資産であると割り切りましょう。
 ドル換算してリーマンショックをどのように乗り切ったか確認しましょう。
 また、買った投資信託が暴落したら、ドルベースで資産を確認しましょう。案外ドルベースでは健全であるケースがあります。
 感覚的に納得し難いのですが、売って損を確定する必要がないことがわかると思います。
  
 証券会社さんや銀行さん、ドルベースで資産を確認できるサービスを期待しています。
 
 私は、老後銀行口座に毎月安定した金額が振り込まれるかを考え、ニーサを使って投資をしようと思います。
 多分、世界中でお金が駆け回っている時代なのだと思います。
 基軸通貨であるドルやユーロを意識しなければならない時代なのだと思います。
 

1 件のコメント:

  1. しかし、原発の話でもないのにまずアメリカでヒットするのは何故なんだ?

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