2014年8月14日木曜日

ピムコハイインカム再考



 資産を50%の円と50%のドルで持てば円ドル為替リスクは無くなります。
 逆説的ですが、この為替リスクを低減させる為に為替リスクのある外国債券型の投資信託を持つべきだと思います。
 「リーマンショック後のピムコハイインカム」ではリーマンショック前に100万円買うシミュレーションをしてみました。
 しかし、データの密度が粗く結論も大雑把なものでした。
今回は、毎日のデータを使用して整理します。

1.基準価格

上の基準ドルは基準価格をドル換算したものです。いろいろコメントを加えましたが私の想像です。
価格が凹に下落しているのはリーマンショックです。2008年9月16日の基準価格をドル換算すると*約84ドルでした。

*サブプライム・ローンでドルでは下落がすでに始まっていた

再び80ドル台に戻ったのは約1年後の2009年9月8日でした。
1年後にはドルベースの基準価格は約95%まで回復しました。
後でみますが、実はこの間にも分配金はでていますから資産としては1年以内に回復しています。
為替を確認しておきます。

当然ですが為替と基準価格の変動はほぼ一致しています。
基準価格が低迷している時期はもやもやした気分が続きます。
しかし、ピムコをドル資産と考えれば損を確定するような売りは必要がないことが分かります。

2.ドル資産としてのピムコ
下のグラフは2003年8月8日に10万円分ピムコを買った場合のシミュレーションです。
ドル資産は時々の為替で資産をドル換算したものです。
ドル資産は比較の為100倍してあります。

 
ピムコはドル資産として年利7%で増えていることがわかります。
 ピムコは投資適格債権50%と高利回り債権50%で運用されています。
高利回り債権と言っても投資適格債権に近いものに思えます。

結果論から言うとほとんどデフォルトは起こらなかったようです。

まず、リーマンショックでドルベースの基準価格が下がったのは円ベースの基準価格が下がった為に起きたパニック売りが原因だと思います。

想像ですがピムコは解約の為大量の債権を市場に売りに出したと思います。
結果、債権は買いたたかれ債権の下落が起きドルベースでも基準価格の下落になったと思われます。
次のグラフはピムコの純資産額をグラフにしたものです。

ピムコの持つ債権が値下がりしても、デフォルトが起こらなければ予定される利息が変わるわけではありませんから債権を持っていれば予定される利益は得られるはずです。
パニック売りで債権の値段は一時的に下がっただけと思われます。


純資産に?総口数(こんな言葉があるのか知りませんが・・;)を比べやすいように調節して重ねてみます。
ここで総口数は純資産を基準価格で割ったものです。

??これでは、ピムコが売られたのか分かりません。
ストーリーとしては、値下がりして売る人があれば値下がりしたピムコを買った人がいたと言うことかもしれません。

次のグラフは総口数変化の移動平均です。
何のことか分からないかも知れませんが、ピムコはプラスの所で買い越し、マイナスの所は売り越しになっている所です。

やはり、リーマンショック後にパニック売りの痕跡がみられます。
2009年10月当たりからピムコは買い越しになっています。
これは債権が買われていることになると思います、ここで債権の値段は戻ったのでしょう。
まだ売り越し状態が続いているようですが一時の勢いはないようです。

2014年8月11日月曜日

分散型投資信託


分散型投資信託
前に野村さんのマイストーリーを紹介しました。
毎月積み立てをするとどんな感じになるのかみたのですが、各社このタイプの投資信託に力を入れているようです。
不満なのは、従来からある分散やバランス型のファンドは見捨てられていることです。
従来の方法を繰り返して看板の掛け替えをしているようにも思えます。

あまり興味は無いのですが、どんなものなのか調べてみることにしました。

1.ファンドの検索
私のブラウザで「モーニングスター 投資信託」で検索するとモーニングスターの「ファンドの検索」を発見できました。

適当な投信会社を選び(選ばないと64の商品が検索された)
カテゴリー バランス・安定成長
決算頻度  毎月 2ヵ月ごと 3ヵ月ごと
リスクメジャー 3(平均的) 2(やや低い)
運用年数 7年以上
で検索しました。

総合レーティング4つ星が5〜6個でてきました。
このうちA、B、C、Dの4つを調べてみました。
目論見書によると
A: 日本を除く世界各国の公社債(外国債券)と株式(国内株式)および国内不動産投資信託証券(Jリート)への分散投資
B: 世界主要国の公社債、国内株式、国内不動産投資信託証券(Jリート)を実質的な主要投資対象とし、分散投資を行うことにより、値上がり益の獲得を目指す
C: 世界各国の株式・公社債・不動産投資信託証券に分散投資を行い、信託財産の着実な成長と安定した収益の確保をめざす
D: 世界の株式・債権・オルタナティブ資産を実質的な主要投資対象とし、着実な値上がり益の獲得と安定した収益の確保を目指します。

A:購入時手数料1.62%(上限)信託財産留保額0.3%信託報酬 年1.08%
B:購入時手数料2.7%(上限)信託財産留保額 なし 信託報酬 年1.188%
C:購入時手数料2.16%(上限)信託財産留保額0.3%信託報酬 年1.08%
D:購入時手数料2.16%(上限)信託財産留保額0.2%信託報酬 年1.026%

ちょっとかわいそうですが、はじめにピムコハイインカムを買って、分配金を再投資したケースを示します。

資産ははじめ10万円投資し、どのように変化したかをあらわしています。
ドル資産は資産をその時々の為替でドル換算しました。
 
ただし、ピムコハイインカムを三菱UFJ銀行で購入する場合最低50万円が必要です。
なお、次回ピムコハイインカムを再考する予定です。

2.シミュレーション
2-1 A
A:2006/2/17に10万円投資し、分配金には税金はかからず再投資しました。
年利

グラフには入りませんでしたが、リーマンショック前にそれぞれ1回38%と70%台の分配がありました。
実績

どのように考えてよいのか悩みます。
ドル資産として考えるとリーマンショック後の落ち込みはありますが年利7%で資産は増えているように見えます。
分配金を年利換算すると年利は2〜4%です。
債権だけで運用しているわけではないので、こうしたことが起こるのでしょうが・・
私には解釈できません。モーニングスターのチャートで確認しましたが計算は間違っていませんでした。
 
参考に基準価格の変化を示します。

2-2 B
A(50%)より外国債券の割合が60%と高くなっていました。
B:2005/12/9に10万円投資し、分配金には税金はかからず再投資しました。
年利

実績

リーマンショックの落ち込みから回復は順調だったようです。
40%が日本株やリートですからドル資産とみなすのは難しいのですが、ドル資産としては順調に伸びています。
基準価格

はじめに投資した時の為替は110円/ドル程度でした。

2-3 C
年利

リーマンショック後、分配金を年利換算すると3%前後でした。
実績

Aと同様にリーマンショックを完全には回復していないように見えます。

基準価格

2-4 D
年利

分配金を年利換算すると6%前後のようです。
実績
 
これもリーマンショックの落ち込みを完全には回復できないようです。
Bも見方によってはこうした仲間なのかもしれません。
思っていたより結果は悪くないように思います。
債権でも運用しているので、リーマンショックにも強いようです。
好景気になってどの位の分配金が出るのか?
データが少なくあと10年位データを見てみたいです。
少し計画は立てにくい気がします。
 ちょっと意地悪な見方をすると、比較的よい評価(星4)となったのはリーマンショック後の円高が是正された影響が大きいのかもしれません。

次回は ピムコハイインカムついてもう一度考えてみたいと思います。

2014年8月6日水曜日

フィデリティ・ストラテジック・インカムファンドBコース



をみるとFUND OF THE DECADE 2013において10年以上で優れた運用実績を有する投資信託を表彰しています。
今回はFUND OF THE DECADE 2013の債権型部門を受賞したフィデリティ・ストラテジック・インカムファンドBコース「愛称:悠々債権」(以下 フィデリティ)を紹介します。

1.ホームページと目論見書
1-1.販売会社
少し、買いにくいようです。

証券会社
フィデリティ証券
岩井コスモ証券 ※B1 ※7
SMBC日興証券
SMBCフレンド証券 ※2
SBI証券
カブドットコム証券
静銀ティーエム証券



大和証券
髙木証券
東海東京証券
野村證券
マネックス証券
楽天証券
ワイエム証券





都市銀行
三井住友銀行 ※A1 ※1



三菱東京UFJ銀行 ※A1 ※1





信託銀行/
長期信用銀行
新生銀行 ※A1



三菱UFJ信託銀行 ※A1 ※1





地方銀行
池田泉州銀行 ※A1
大垣共立銀行 ※A1
京都銀行 ※A1



三重銀行 ※A1
名古屋銀行
北越銀行





その他
イオン銀行 ※2



ソニー銀行 ※A1 ※2





保険会社
日本生命保険 ※1



明治安田生命保険 ※A1 ※1





※A1
Aコース(為替ヘッジ付き)のみのお取扱いとなります。
※B1
Bコース(為替ヘッジなし)のみのお取扱いとなります。
※1
確定拠出年金制度により取得申込みを行なう場合に限ります。
※2
インターネットのみのお取扱いとなります。
※7
新規による販売、定時定額(積立)の受付は行なっておりません。既存の換金、定時定額(積立)における契約は継続されます。

となっていました。

販売単位は販売会社に問い合わせてくださいとのことです。
また、Aコース(ヘッジ付き)とBコース(ヘッジ無し)があるみたいです。受賞したのはBコースです。
スイッチング(乗換)ができるようですが、Bコースを売ってAコースを買うようなものなので無駄にニーサ枠を消費してしまいそうです。

銀行さんはヘッジ付きのみ扱っているところが多いようですが・・ちょっと不満です。

1-2.投資対象
P7をみると
毎月分配型で、日本、北米、欧州、エマージング地域(新興成長国(地域))の債権で運用するようです。
同ページに

④ ファンドの特色
ファンドが主として投資を行なうマザーファンドの特色は以下の通りです。
● 性格の異なる世界の代表的な4債券セクターへ投資することにより、リスク分散を図りな
がら、利息等収入の確保を図るとともに値上がり益の追求を目指します。
● 毎月決算を行ないます。
■ 米国国債/政府機関債、米国高利回り社債(ハイ・イールド・ボンド)、先進国債券
(除く米国)およびエマージング債券を主要な投資対象として分散投資を行ない、利息
等収入の確保と値上り益の追求を目指します。
■ 各投資対象についての長期的な分析から資産配分を算出し、長期的にこの配分を維持す
るアプローチを基本とした運用を行ないます。
■ 異なる性格を持つ債券セクターを組み合わせることにより、ポートフォリオ全体のリス
クの低減効果が期待できます。
■ 債券等の発行体の信用力分析にあたっては、アナリストによる独自の企業調査情報等を
活用し、計量分析も用いて銘柄の選別を行ないます。
■ ポートフォリオ構築にあたっては、分散投資を基本としリスク分散を図ります。
■ 債券等の組入比率は、原則として高位を維持します。ただし、市況動向等により弾力的
に変更を行なう場合があります。
■ マザーファンドの先進国債券(除く米国)に関する運用にあたっては、FILインベスト
メンツ・インターナショナルに、運用の指図に関する権限を委託します。
■ マザーファンドのアセット・アロケーション、米国国債/政府機関債、米国高利回り社
債(ハイ・イールド・ボンド)、エマージング諸国等に関する運用にあたっては、フィ
デリティ・マネジメント・アンド・リサーチ・カンパニーに、運用の指図に関する権限
を委託します。
■ ただし、資金動向、市況動向等によっては上記のような運用ができない場合もありま
す。

とあります。
安定したものからリスクの高いものまで対象にしているようです。

今までリスクの低くいと思われた物を見てきた私には少し心配になる内容です。
目論見書の内容は難しい所がありますが・・、結果論から言うとかなり柔軟(こまめに?)に運用を行っている感じがしました。
正直驚きました。

1-3.手数料等
P28
申込手数料率3.24%以下
換金(解約)手数料はかからないようです。
信託報酬等 年1.5444%

またP1に

(3)【発行(売出)価額の総額】
各ファンドにつき2兆円を上限とします。
※「発行価額の総額」とは、受益権1口当たりの各発行価格に各発行口数を乗じて得た金額の累計額をいいます。

とありますので無制限にうけいれはしないようです。
各ファンドとはヘッジ付きとヘッジなしの意味だと思います。

2.シミュレーション

2000年1月4日に10万円投資したとしました。
分配金には税金はかからないとして再投資しました。

2-1為替

2000年1月4日約102円/ドルでした。2014年8月(現在)為替は戻った感じになります。


2-2基準価格等
基準価格

分配金

10000口当たりの分配金は40円位で安定している感じがします。

年利


2-3シミュレーション1
2000年1月4日に10万円投資した結果です。比較の為ドルは100倍してあります。


2つ特徴があると思います。
1.フィデリティは強くドル資産と考えることができて、約年利6%である。
2.リーマンショックで一時的にドル資産の減少がみられた。

特筆すべきは1だと思います。
円での年利を計算してもよく分からなかったのですが、結果をみると年利6%を意識していると思います。
計画が立てやすいファンドだと思います。
一時的なドル資産の減少は、リスクの高いものも運用している結果だと思いますが、債権で運用しやすい状況になってすぐに資産を回復したようです。
実績から安定運用しているようにみえます。