資産を50%の円と50%のドルで持てば円ドル為替リスクは無くなります。
逆説的ですが、この為替リスクを低減させる為に為替リスクのある外国債券型の投資信託を持つべきだと思います。
「リーマンショック後のピムコハイインカム」ではリーマンショック前に100万円買うシミュレーションをしてみました。
しかし、データの密度が粗く結論も大雑把なものでした。
今回は、毎日のデータを使用して整理します。
1.基準価格
上の基準ドルは基準価格をドル換算したものです。いろいろコメントを加えましたが私の想像です。
価格が凹に下落しているのはリーマンショックです。2008年9月16日の基準価格をドル換算すると*約84ドルでした。
*サブプライム・ローンでドルでは下落がすでに始まっていた
再び80ドル台に戻ったのは約1年後の2009年9月8日でした。
1年後にはドルベースの基準価格は約95%まで回復しました。
後でみますが、実はこの間にも分配金はでていますから資産としては1年以内に回復しています。
為替を確認しておきます。
当然ですが為替と基準価格の変動はほぼ一致しています。
基準価格が低迷している時期はもやもやした気分が続きます。
しかし、ピムコをドル資産と考えれば損を確定するような売りは必要がないことが分かります。
2.ドル資産としてのピムコ
下のグラフは2003年8月8日に10万円分ピムコを買った場合のシミュレーションです。
ドル資産は時々の為替で資産をドル換算したものです。
ドル資産は比較の為100倍してあります。
ピムコはドル資産として年利7%で増えていることがわかります。
ピムコは投資適格債権50%と高利回り債権50%で運用されています。
高利回り債権と言っても投資適格債権に近いものに思えます。
結果論から言うとほとんどデフォルトは起こらなかったようです。
まず、リーマンショックでドルベースの基準価格が下がったのは円ベースの基準価格が下がった為に起きたパニック売りが原因だと思います。
想像ですがピムコは解約の為大量の債権を市場に売りに出したと思います。
結果、債権は買いたたかれ債権の下落が起きドルベースでも基準価格の下落になったと思われます。
次のグラフはピムコの純資産額をグラフにしたものです。
パニック売りで債権の値段は一時的に下がっただけと思われます。
純資産に?総口数(こんな言葉があるのか知りませんが・・;)を比べやすいように調節して重ねてみます。
ここで総口数は純資産を基準価格で割ったものです。
??これでは、ピムコが売られたのか分かりません。
ストーリーとしては、値下がりして売る人があれば値下がりしたピムコを買った人がいたと言うことかもしれません。
次のグラフは総口数変化の移動平均です。
何のことか分からないかも知れませんが、ピムコはプラスの所で買い越し、マイナスの所は売り越しになっている所です。
やはり、リーマンショック後にパニック売りの痕跡がみられます。
2009年10月当たりからピムコは買い越しになっています。
これは債権が買われていることになると思います、ここで債権の値段は戻ったのでしょう。
まだ売り越し状態が続いているようですが一時の勢いはないようです。